全世界投資で資産を築く方法 -iシェアーズ MSCI ACWI運用例-

米国市場に上場するETFの中には、全世界の株式に投資を行うものがあります。 例えば、iシェアーズ MSCI ACWI ETF(ティッカー:ACWI)は主要先進国23か国と新興国23か国が投資対象です。

その中には、もちろん日本のトヨタや三菱UFJグループなどの著名企業も含まれます。

このような、元から世界各国に分散投資されている商品を購入すれば、私たちが自発的な分散投資を考える手間は不要になります。 その商品1つを買えば良いし、これから値下がりすると思ったら売るだけです。

将来的に大きな資産を築くには、毎月の定常的な投資に加え、分配金収入さえも再投資することで複利での運用を目指します。 iシェアーズ MSCI ACWI ETFなら1口50~60ドルぐらいから購入できますから、あなたの資産ポートフォリオに含めてみてはいかがでしょうか。

公開:2016年09月10日 最終更新:2016年09月26日

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はじめに

TwitterでLINE株式会社の役員である田端氏が以下のような発言をされていました。

絶対確実ではないが、誰でも、そこそこの確率(50%以上?)で億万長者になる方法。 まず週に合計8時間、コンビニ等(時給1000円強)でバイトする。

増えた収入の月3万円をMSCIワールドに連動するインデックス投信で積立る。 そして、これを40年続ける。はい、億万長者(1億)の出来上がり

Twitter

文中のMSCIワールドとは、主要先進国23か国の株式から構成される株価指数のことです。 今回はこれを参考に、海外ETF(アメリカの上場投資信託)を通じて全世界投資をする方法を紹介します。

全世界に投資を行えば、わざわざ分散投資だとか考慮する必要がありません。 自身でリバランス(投資配分の変更)ができないのはネックですが、その分手軽な運用ができるのは確かです。

最初に海外株式に投資を行う際に頻繁に目にするMSCIのインデックスについて紹介します。

なお、以下ではMSCIワールドとは異なり、新興国株式も含む指数「MSCI ACWI」を紹介していきます。 資産ポートフォリオに新興国が含まれると、リスク要因が増えますので、先進国のみへの投資より少しハイリスクハイリターンな運用例になります。

MSCIワールドから日本株式を除いたインデックスである「MSCIコクサイインデックス」に連動する投資信託は資産運用はこれがオススメ!初めてでも大丈夫!で紹介していますので、その中のニッセイ外国株式インデックスファンドという投資信託を追ってください。

おそらく多くの人にとっては、ニッセイ外国株式インデックスファンドを利用するのが手軽です。

MSCIインデックスとは何か

では、最初にMSCIインデックスについてご紹介します。

MSCIインデックスは、モルガンスタンレーキャピタル・インターナショナル社(MSCI Inc.)が算出して公表している株価指数の総称です。 日本の日経平均株価やTOPIXと同じもので、それの海外版と考えていただいてOKです。

ところで、MSCIインデックスのうち、投資信託で海外株式に投資するときによく目にする指数があります。 それが「MSCIコクサイインデックス」です。

MSCIコクサイインデックスは先進国(香港も含む)23か国から、日本を除いた22か国の株式で構成された指数です。 例えば、投資信託の積み立て!何かオススメある?で紹介する海外株式もののインデックス投資信託の多くは、MSCIコクサイインデックスをベンチマークに設定します。

主要46か国の株式から構成されるMSCI ACWI

さて、話はもどって、日本を含む全世界(先進国と主要新興国の大型および中型株式)から算出される株価指数の1つがMSCI ACWI(オールワールドカントリーインデックス)です。 MSCI ACWIでは、23の先進国(香港も含む)と23の新興国の株式から構成されています(※)。

その他、東欧やアフリカなども含むフロンティア市場というカテゴリもありますが、MSCI ACWIには含みません。

このベンチマークに連動するETFへ投資することで、ほぼ全世界の主要株式に投資している効果が得られ、そしてその成長を享受できます

MSCI ACWIではどんな株式が採用されているか

MSCI ACWIでは以下のような株式が採用されています(2016年6月30日現在)。

  1. APPLE(アップル)
  2. EXXON MOBIL(エクソンモービル)
  3. MICROSOFT CORP(マイクロソフト)
  4. JOHNSON & JOHNSON(ジョンソン&ジョンソン)
  5. GENERAL ELECTRIC CO(ゼネラルエレクトリック)
  6. AMAZON.COM(アマゾン)
  7. AT&T(エイティー&ティ-。アメリカの通信事業者)
  8. FACEBOOK A(フェイスブック)
  9. NESTLE(ネスレ。本社はスイス)
  10. PROCTER & GAMBLE CO(プロクター&ギャンブル)

上位10社のうち、9社はアメリカに拠点を有名企業です。 日本法人を持つ企業も多いので、おおよそご存知の企業ばかりだと思います。

唯一9位の企業がスイスに拠点をネスレです。 残念ながら、日本企業は上位10社には含まれていません。

全体の構成銘柄は2,481社です。

国別比率で見ると、

  • アメリカ・・・53.57%
  • 日本・・・7.63%
  • イギリス・・・6.42%
  • カナダ・・・3.17%
  • フランス・・・3.15%

と、日本も結構な割合で含まれています。

MSCI ACWIに連動するiシェアーズ MSCI ACWI ETF

MSCI ACWIに連動する海外ETFの1つがiシェアーズ MSCI ACWI ETF(ティッカー:ACWI)です。 おおよそ1口あたり50ドルから60ドル程度(約5,000円~7,000円)で購入可能です。

iシェアーズ MSCI ACWI ETFはその投資比率が上述のMSCI ACWIとほぼ同じです。 構成銘柄の上位5社(2016年9月10日現在)は、

  1. APPLE(アップル)
  2. MICROSOFT CORP(マイクロソフト)
  3. EXXON MOBIL(エクソンモービル)
  4. JOHNSON & JOHNSON(ジョンソン&ジョンソン)
  5. AMAZON.COM(アマゾン)

と、順位の逆転はあるもののおおよそ指数と同じ組み合わせであることがわかります。

また、投資対象国の比率でみると、

  • アメリカ・・・50.65%
  • 日本・・・7.9%
  • イギリス・・・5.6%
  • 中国・・・3.35%
  • スイス・・・3.27%

と、少し配分の違いはあるものの、おおよそ似た構成比率です(MSCI ACWIの構成銘柄の割合は3ヶ月前のもので、指数の見直しが行われている可能性があります)。

構成銘柄のうち日本企業は、

  1. トヨタ自動車
  2. 三菱UFJフィナンシャルグループ
  3. ソフトバンク

が上位3社です。

また新興国として中国企業が結構な比率で含まれています。

  1. TENCENT HOLDINGS(テンセント。SNSサービスを手がける)
  2. ALIBABA GROUP HOLDING ADR(阿里巴巴集団。ADRについてはアメリカを通じてEUや新興国に投資する方法 -ADRを利用した株式売買-
  3. AIA GROUP LTD(AIAグループ。生命保険や金融サービスなど)

このように、これ1つで世界の主要株式に投資できるのが魅力です。

iシェアーズ MSCI ACWI ETFの運用例

では、筆者が考える運用例をご紹介してみます。

  1. 分散投資は考えない
  2. 全力で買い増す
  3. 運用時の問題点

分散投資は考えない

上述の通り、iシェアーズ MSCI ACWI ETFは世界の主要株式が投資範囲です。 そのため、わざわざ分散投資などを考える必要がありません

iシェアーズ MSCI ACWI ETFに投資するだけで分散投資を実現できるのです。

冒頭で述べたとおり、iシェアーズ MSCI ACWI ETFの資産ポートフォリオはMSCI ACWIに一致するように変更されるため、私たちがその投資比率を変えることはできません。 その点はデメリットになります(儲かってる領域に集中投資、といった選択が出来ないから)。

ですが、特に初めて投資を志すなら、そのような機動的なリバランス(投資配分の変更)は逆に難しく感じるはずです。 プロの投資家でもそのようなリバランスは難しいのですから、それなら最初から一定配分で投資し続けたほうが簡単です。

つまり、iシェアーズ MSCI ACWI ETFは買って放置が基本です。

全力で買い増す

ただ、1口や10口だけを買って放置するだけでは資産は大して増加しません。 投資額が少なすぎるからです。

ゆえに、毎月定常的に買い進めるのが良いです。

例えば、iシェアーズ MSCI ACWI ETFは年2回の分配金があり、1口あたり0.2~0.7ドル程度分配されています。 ここでは計算を簡単にする為に、1回あたり0.5ドルの分配金が出るものとして考えます。

現在の株価を50ドルと考えると、100口を購入すると1回あたりの分配金が50ドルになります。 すると、1回分配金が出るたびに、それを使ってもう1口購入可能になりますよね。

毎月の購入と同時に分配金もすべて再購入に当てることで複利と単利でよりお金がたまるのはどっち?で示した複利運用が実現できます。

あとは、資産が大きくなるまでそれを繰り返すのみです。

運用時の問題点

この運用の問題は、米国特有の税金とNISA口座を利用しない場合に発生する日本での税金で非効率が生じることです。 上記は非課税であることを仮定しており、厳密には分配金のうち最大3割は税金に消えてしまいます(NISA非利用時は確定申告で10%の減額が可能)。

より合理的な運用をするなら、分配金を受け取らないインデックス型の投資信託が有利です。

しかし、ドル建て資産での運用になるため、将来日本円の信用が失墜した場合へのリスクヘッジになります。 また日本も含めた分散投資を実現するなら、MSCIコクサイインデックスに連動するものよりもこちらがより手軽です。

まとめ

以上です。 まとめると、

  • MSCI ACWIは先進国23か国と新興国23か国の株式から構成される指数
  • MSCI ACWIに連動する海外ETFがiシェアーズ MSCI ACWI ETF
  • 分配金を含めiシェアーズ MSCI ACWI ETFを定常的に買い進め、複利運用を行う

です。

理論的には、ETFでの複利運用よりは無分配型の投資信託の複利運用のほうがより合理的です。 特定口座で海外ETFを保有すると多額の税金を抜かれてしまうためです。

ですが、iシェアーズ MSCI ACWI ETFは海外ETFの例に漏れず、1口50~60ドルといった少額投資で購入できるのが魅力です。 たった1つの投資で全世界を手中に収めたい場合に検討してみるのはいかがでしょうか。

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30代兼業投資家。株式と投資信託中心に少額投資中。

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