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毎月分配型を選べばいいの?みんな買ってる人気商品だよね?

特に高齢者などに人気が高いのが、毎月分配金を出す毎月分配型と呼ばれる投資信託です。 「売れ筋商品だから」「1回の分配額が多いから」という理由だけで売れている毎月分配型もあります。

ただ、投資信託の本質を理解せずに、人気度や分配金の度合いだけでファンドを選ぶと失敗する可能性も高くなります。

あなたが毎月分配型に興味があるのでしたら、投資する前にその仕組みや運用上のデメリットはきちんと把握しておくことをオススメします。 また、購入したいファンドがどこの国の何に投資を行っているかは、必ずチェックしておいてください。

「儲からない商品に投資しているのに、分配金だけはじゃんじゃん出てくる」なんて、その結末の想像は容易いですよね。

もし、あなたが初めての投資信託選びで毎月分配型に興味を頂いているのでしたら、投資信託、最初は何を買う?お試しファンド運用例も是非あわせてご覧ください。

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公開:2015年02月11日 最終更新:2017年02月01日

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はじめに

投資信託での人気商品の大半は、毎月分配金を出す「毎月分配型」と呼ばれる商品です。 「毎月お小遣いがもらえる」からと、特に投信初心者に人気がある一方、金融・経済ジャーナリストや玄人の投信投資家には不評の商品です。 投資信託本でも、その大半の書籍で「毎月分配型は買うな」と一蹴されるのが常です。

ここでは、何故毎月分配型が売れていて、一方で何故「買うな」と言われているのか、等などご紹介します。 なお、分配金については分配型投信から分配金を貰うときに注意しておきたいことでも触れていますので、あわせてご覧ください。

証券会社の売れ筋商品は毎月分配ばかり

例えば、2015年2月11日現在でSBI証券で紹介されている投資信託の売れ筋リストでは、ランキング10位のうち6本が毎月分配型です。 損保J日本興亜-好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコースや、大和住銀-日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)など、(1万口あたり150円を超える)1回あたりの分配金の多い商品も目立ちます。

投資信託は商品選びが難しい商品ですから、「みんな買っている商品を買おう」「みんな買ってるから間違いないはず」と思って、これらの商品に手をつける方は多いと思います。 「売れているからさらに売れていく」という状態になっているように筆者は感じます。

しかし、売れ筋の投資信託は運用成績が優れている、とは限りません。 「利益も相当にもたらしてくれる商品だから売れている」のだと思ってしまうと、あとあとがっかりするかもしれません。

投資信託の分配金

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目論見書などで示されている分配金は全て1万口あたりの金額です。 例えば、1ヶ月あたり300円と表されているなら、1万口保有すれば300円、2万口なら600円です。

どうして毎月分配型は売れてるの?

「毎月お小遣いが貰えるから」「毎月年金の足しになるから」という点が挙げられます (実際に聞いたわけではないので、本の受け売りです)。

「毎月何もしなくても現金が手に入る」。強烈なアピール文句ですよね。

また、行動経済学という学問では、「現在志向バイアス」という言葉があります。 ざっくり表現すると、将来大きな利益を手にするよりも、今すぐ小さな利益を手にしたいというものです。

例えば、今1,000円がもらえるのと1年後に20,000円がもらえるのでは、どちらが良いと思いますか? もし今1,000円が欲しいと思うのでしたら、それが現在志向バイアスです。

商品の性質はともかく、商売する側としては非常に売りやすい商品だと筆者は感じます。

たしかに毎月分配型には以下のようなメリットがあります。

無分配型の投資信託に比べ利益確定しやすい

毎月少額(分配金相当額)の利益確定を行う仕組みは分配型投信(特に毎月分配型)のメリットになります。 無分配型の投資信託は、投資家のあなた自身が利益確定するタイミングを見計る必要がありますので、それを見極める必要は少なくなります。

下落相場でお金を逃がしやすい

下落相場では、特別分配金と言う形で投資元本の一部が戻りますから、目減りしていく前に投資資金を逃せるという見方もできます。 良くも悪くも、金融商品からお金を逃がしやすい特徴を持っていると言えると思います。

どうして毎月分配型は叩かれるの?

人気の高い毎月分配型ですが、投資信託を勉強している個人投資家や、ジャーナリストが書いた書籍などでは最も不人気な商品でもあります。 ブログや本を読んでも「買ってはいけない」という記事ばかりで、うんざりされているかもしれません。

主に以下のような点が、問題点として挙げられます。

複利で運用できない非効率性

「買ってはいけない」理由の1つは、その非効率性にあります。 理論的には、お金は配当金や売買差益もまとめて運用し続けたほうが増えやすいです(これを複利といいます。複利については、複利と単利でよりお金がたまるのはどっち?をご覧ください)。

毎月分配型は毎月分配金を出すわけですから、その時に分配金の一部は課税されて控除されてしまいます。 そのため、複利でお金を増やすには不適だからです。

コストの高さ

毎月決算をするという手間から、信託報酬(詳細は投資信託の選び方②。できるだけ手数料がかからない投信を選びたい!)が高くなる傾向にあります。 こちらも運用にまわせないお金が多い非効率性が問題になります。

例えば、インデックス型のETFはETFはどのような投資対象に投資しているの?に示したとおり、0.2%程度の信託報酬で運用できるものがばかりです。

一方、毎月分配型として人気のある損保J日本興亜-好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコースは年率1.9204%程度、大和住銀-日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)は年率1.902%程度です。

定性的に、信託報酬が1%を超えてくれば、高いと思います。

商品設計の複雑さ

なかなか複雑な商品設計がされていて、多くの投資家に理解しにくいのも問題です。 ブラジルレアルや豪ドル、トルコリラなど政策金利の高い新興国通貨へ投資する通貨選択型(詳細は通貨選択型の投資信託って何?)や、カバードコール(詳細は、毎月分配型投信で利用されているカバードコール戦略とは何か?)と呼ばれるオプション取引がその例です。

通貨選択型とは

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例えば、xxxxxファンド・ブラジルレアルコースや、xxxxトルコリラ建てのように、高金利の通貨にも投資を行うことで、利益を得る投資手法です。 投資対象の株式や債券とはまったく別の第三国の通貨に投資を行いますので、運用が難しくなります。

詳細は通貨選択型の投資信託って何?をご覧ください。


カバードコール戦略とは

サムネイル

オプション取引の一種で、コールオプションの売りを利用し、下落相場で利益を得る投資手法です。 投資対象の株価などが今後下落すると予想される場合に、一定のオプション料(オプション・プレミアム)を得ることができます。 一方、予想に反して株価などが上昇してしまった場合には、オプションで設定した額以上の値上がり益を享受できません。

詳細は、毎月分配型投信で利用されているカバードコール戦略とは何か?をご覧ください。


利回り20%ってほんと?

例えば、1万口の基準価額が1万円とし、1万口あたりの分配金が200円の場合、表面上の年間利回りは24%(基準価額が1万円に対し、年間2,400円)に達します。

利回り24%・・・ぼろ儲けじゃん」って思いませんか?

ちなみに、日本国債は0.2~0.4%程度、東証1部平均の利回りは1~2%程度、不動産投資信託でさえ3~5%がいいところです。

しかし、話はそこまでうまくいきません。 表面上の利回りが高すぎる場合、その分だけ投資信託の基準価額が下落してしまうからです。

つまり分配金としては儲かっている(ように見える)が、金融商品の時価はマイナスといた状況になりやすいのです。 この詳細は毎月分配型の投資信託はなぜ基準価額が下がり純資産が増えるのかで述べています。

結果、実際の利回りは20%はおろか、10%にすら達しないのが普通です。

加えて、個人ベースの利回りは商品を買ってみないとわかりません投資信託は儲かる?やめたほうがよい?で述べたように、運用成績は購入タイミング次第で変わるからです。

なお、あなたにこれだけは知って欲しい、よくある勘違いがあります。

分配金の高さと運用成績は必ずしも比例しません投資信託で失敗しないためにどうすればよいか?)。 分配金が高くても、ダメな投資信託はダメです。

この勘違いは、おそらく投資信託の分かりやすいパラメータが分配金であることから生じるものと感じます。 「分配金」の言葉に自分が儲かるイメージを持ちやすいんですよね。

それでも毎月分配型が欲しいあなたへ

それでも「非効率があっても絶対毎月分配型が欲しいんだ」という方もいらっしゃるはずです。 たとえ、本やネットでぼろくそに書かれていても、それでも欲しいという人は必ずいるはずです。

それはあなたのお考えですので、買いたいのでしたら買えば良いと筆者は考えます。

特に、現在年金生活か近い将来に年金生活をしようとする方には良く選ばれるはずです。 年収が少ない場合に、毎月分配型の分配金も当てにする考え方は必ずしも悪くはないと筆者も考えています。

余談ですが、インデックス投信で運用を行う投信投資家は、現在現役でバリバリ稼ぐ世代の方が多いように思います。 収入も生活環境が異なるわけですから、運用方針や選択基準に違いが出るのも仕方ないと筆者は思っています。

もしあなたが毎月分配型投資信託を選ぶ際には、運用と分配金の仕組みを知っておく必要があります。

  • 運用の仕組み・・・あなたが買った毎月分配型投資信託は何に投資をしているの?
  • 分配金の仕組み・・・普通分配金と特別分配金の違いは?分配金と配当金の違いは?

投資信託がどんな金融商品に投資をしているのかを知らなければ、今後の先行きを予想することすらできません。 加えて、分配金に関するルールを知らないと、毎月分配型で損をする確率が高くなります。

毎月分配型を含め、投資信託の元本は保証されませんから、投資元本にも注意を配る必要があるのです。

毎月分配型の多くは、基準価額は下がり続け、総資産は増え続けるタイプが多く見られます(詳細は投資信託の選び方③。基準価額と純資産だけで選ぶ方法)。 この手のタイプを保有すると、あとあと換金したらお金が半分しか戻ってこなかった、といったオチが付くことが多いです。

分配金が出ても、それ以上に基準価額が下がっていくとあなたの利益にはなりません。 分配金額が高いからと、基準価額が下がり続ける投資信託への投資は避けるべきです。

基準価額と総資産は逐次変化します。 買っても放置せず、定期的な見直しは必要だと思います。

分配金はいつもらえる?

ところで、毎月分配型の分配金。 いつもらえるか気になりますか?

投資信託から分配金を貰う為には、その投資信託の決算日までに受益権の購入を済ませておく必要があります。 投資信託の購入から、受益権の受け渡しまでに数日~1週間程度の時間がかかりますので、決算日前日や当日に購入しても間に合いません。 各投資信託によって異なりますので、受け渡しに要する時間は目論見書などで確認するのが良いです。

例えば、日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)ならば、注文日の翌営業日が約定日になり、そこから4営業日後に受益権を受け取ることができます。 もちろん休日は営業日に入りませんので、1週間ぐらい見ておくと良いと思います。

毎月分配型投資信託の分配金入金は、株式の配当金と異なりかなり早いです。 筆者が知っている限り、決算後1日か2日程度(休日を挟む場合には休日はカウントしない)で証券口座に入金されています。

まとめ

本記事は、筆者が実際に購入した毎月分配型投資信託の運用を元に執筆しています。 初めて購入したファンドは、主に北米REITに投資する損保ジャパン・グローバルREITファンドで、毎月200~220円の分配を行うものです。

購入当初は特別分配金が多かったものの、2014年10月末に相場が円安に動いた際に基準価額が大きく伸びました。 2014年時点では、筆者が実際にもらった普通分配金だけで計算をすると、利回りは4%程度です。

利回りだけ見ると悪くは無いものの、国内REITに直接投資するのと大して変わらない結果にもなっています。

筆者は、今後積極的に毎月分配型を買うつもりはありませんが、一方で毛嫌いするつもりもありません。 ブログも持っているわけですから、面白そうであれば買ってレビューしたいと思っています。

ただ、筆者は1万円などの少額投資で買おうと思っているわけですから、資産全額を毎月分配型に投じることは無いです。 あくまで「お遊び」です。

もしあなたが、1000万円を超えるような資産を毎月分配型に投じようというのであれば、投資信託の仕組みをきちんと把握してから投資することをお勧めいたします。

毎月分配のファンドに興味があれば、投資信託、最初は何を買う?お試しファンド運用例もご覧になってね。

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30代兼業投資家。株式と投資信託中心に少額投資中。

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