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投資信託は何年運用し続ければよいのか?

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「投資信託はいったい何年運用すればよい成績になるのか?」を考えるために、著名な投資信託とそのベンチマークを利用して計算しました。

その結果、約20年運用し続けると、かなり悪い状況下でもプラスのリターンを期待できる結果が得られました。

長期投資でプラスになりやすいのは複利運用のおかげです(投資信託で資産形成したいあなたへ長期投資を勧める理由)。

ただ、困ったことに、多くの投資信託は5年か10年程度の償還期限が設定されています。これら運用期間の短い投資信託は、資産形成に適していません。

となると、やはり無期限で運用できるインデックスファンドが有利です。

資産形成にはそれを利用するのが最善だと筆者は考えます。

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「長期投資」って何年のこと?

何年運用すればいいの?(Photo by ぱくたそ)

図1. 何年運用すればいいの?(Photo by ぱくたそ)

あなたは投資信託を何年ぐらい運用するかお悩みではないですか?

  • 1年?
  • 5年?
  • 10年?

私たちが運用期間を決める要因の1つに、投資信託の運用期間があります。

例えば、現在販売中の投資信託の多くは5年か10年で運用を終えるため、私たちの運用期間も制限されてしまいます(詳細は投資信託は償還日があるものと無期限のもののどちらを選ぶべき?)。

これに基づくと、運用期間は長くても10年と感じますね。

平均保有期間「2年」は短すぎ?

グローバルAIファンドの信託期間(三井住友アセットマネジメントより引用)

図1. グローバルAIファンドの信託期間(三井住友アセットマネジメントより引用)

金融庁のモニタリングレポートによれば、個人投資家の投資信託の平均保有期間は約2年(2013年度時点)だそうです。

2年の月日を考えれば長く感じますが、多くの投資信託で5年や10年運用できることを考えると、2年はちょっと短く感じませんか。

しかし、実際の市場では2年連続マイナスリターンになったこともあります。

例えば、先進国市場の指標であるMSCIコクサイインデックスは2010~2011年と連続でマイナスリターンとなりました。それを考えると、2年は短すぎるのではないでしょうか。

計算条件

本記事では野村アセットマネジメントが提供する投信アシストのポートフォリオ分析ツールと将来シミュレーションを利用して、著名な投資信託とベンチマークをどれくらいの期間運用すればプラスの収益になるかを計算しました。

以下に示す結果は過去の実績に基づくもので、将来の運用結果を約束するものではありません

計算に用いる投資信託とベンチマークのリスクとリターンを算出します。この算出はポートフォリオ分析ツールを利用しました。

その結果を用いて、将来シミュレーションで算出される「かなり悪いケース」の運用損益がプラスになるまでの期間を求めました。この、かなり悪いケースとは、

(正規分布を仮定した場合)統計上では、およそ2%の確率で運用成果が「悪いケース」と「かなり悪いケース」の間に収まることが計算されます。

投信アシスト | 野村アセットマネジメント

と表現される悲観的な計算結果です(将来の市場はこれよりも悲観的な結果になる可能性もあります)。

計算に用いたベンチマークと投資信託

計算に用いた投資信託とベンチマークは以下です。

ここから算出したリスクとリターンは表1です。

表1. 計算に用いたリスクとリターン

 

MSCIコクサイTOPIX世界経済IF8資産均等型
リスク19.9%16.5%11.5%11.3%
リターン9.0%7.6%5.3%7.8%
シャープレシオ0.450.460.460.58

なお、2017年2月4日現在の数値ですので、将来的には変わる可能性があります。

20年以上の超長期運用を目指す

結果を表2に示します。

表2. 運用結果

 

MSCIコクサイTOPIX世界経済IF8資産均等型
プラスに転じた年21年23年27年16年

この結果は「かなり悪いケース」で運用損益がプラスに転じるまでの年数を示しています。

例えばTOPIXの23年とは、それ以前で運用をやめると運用失敗(運用損となる)、それ以降も運用し続けると運用成功(運用益を得る)を示します。

投信アシストによると、eMAXIS 8資産均等型が最も早く、16年目からプラスに転じます。

一方、最も遅い世界経済インデックスファンドは27年後です。

MSCIコクサイインデックスとTOPIXはそれぞれ21年、23年目でプラスに転じます。

この計算は平均20年運用すると、たとえ悲観的な相場(かなり悪いケース)でも損失ゼロかプラスの運用収益を期待できることを示しています。

計算結果から言えること

上記の結果から以下の2つのことが言えます。

5年や10年で運用期限を迎える投資信託は選ばない

5年や10年で償還する投資信託は、たとえインデックスファンドでも運用に不利です。

運用益を得る前に運用が終わってしまう可能性があるからです。

長期の資産形成では無期限の投資信託を選ぶべきです。

投資信託は老後になる20年以上前に始める

歳をとってから投資信託で資産形成と言い出しても手遅れです。

例えば60歳から始めたら、80歳まで運用してやっとプラスになるかもしれません。それはおそらく誰も望まない結果だと思います。

今回の結果を踏まえると、遅くとも40歳までには積み立てを開始していなければいけません。それでももしかしたら、65歳時点でまだプラスマイナスゼロのままかもしれません。

言い換えると、投資信託で失敗する理由の1つは運用期間が短すぎるからかもしれません。

最低でも20年は続けるつもりで始めたほうが良いです(関連して投資信託を運用するなら知っておくべきこと)。

長期運用で心配になること

20年超の運用というと、販売会社や運用会社の倒産が心配かもしれませんね。ですが、その心配は不要です。

まず、投資信託は分別管理が行われており、販売会社や運用会社の財産とは分離して管理されています。これは、会社が倒産してもあなたの財産が没収されたりしないことを意味します。

販売会社の倒産は問題ありません。投資信託の移管手続きが行われるからです。一方、運用会社が倒産しても、他の運用会社が運用を引き継ぎます。ただし、引き継ぎ先が見つからなければ、運用を終える場合もあります。

いずれにせよ、販売会社や運用会社の倒産であなたの財産が失われる心配はありません

まとめ

  • あなたが投資信託を運用する際には20年を超えて運用し続けることを目標に
  • 償還期限のある投資信託は選ばない
  • 販売・運用会社の倒産に伴う財産の紛失は心配不要

です。

なお、損失ゼロまでに27年かかった世界経済インデックスファンドを40年間積立投資すると、かなり悪かったケースでも資産は約2倍になります。

投資信託は運用期間が長ければ長いほど有利です。

今思うと、運用せずに生きてきた時間が本当に悔やまれますね。

この結果はあくまで過去の実績であり、将来を保証しない点にご留意ください。

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