個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用先、あなたにぴったりの一社はみつかりましたか?
ここでは損保ジャパン日本興亜アセットの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランを紹介します。
損保ジャパン日本興亜アセットのiDeCoプランは、主に損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントが運用する投資信託を、損保ジャパン日本興亜DC証券が販売するものです。
グループに保険会社や投資信託の運用会社を持つ強みを活かして、取扱商品も保険と投資信託がラインナップされています。
損保ジャパン日本興亜アセットの確定拠出年金(iDeCo)概要
- 商品ラインナップは16本(2018年1月29日現在)
- そのうち元本保証商品は1本。残り15本は投資信託
あなたが損保ジャパン日本興亜アセットのiDeCoを利用した際に発生する費用は、
- 加入申し込み時に2,777円
- 運用期間中に毎月167円~491円(掛け金の拠出を行わない運用指図者は月額64円~388円 )
- 給付時に432円(これは老後の話)
です。
これら手数料は、あなたが毎月支払う掛け金から自動で差し引かれます。
定期預金で運用できるベーシックな商品はない代わりに、「確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)」という商品を選択できます。
そのため、あなたが損保ジャパン日本興亜アセットを利用すると
- 掛け金の元本を守りながら運用したい場合には、「確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)」
- 元本割れも承知で積極的に運用したい場合には投資信託
といった配分で運用を行うことになります。
元本確保型商品:確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)
「確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)」は、傷害保険の付随した定期預金(か通常預金のようなもの)です。
商品の特性上、「老後のために積極的に運用する」というよりも、万が一の時の保険といった目的での利用に向いているように思います。
もし、あなたが「確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)」を利用すると、
- ハッピーエイジング・アニーに掛けたお金に対して利息が付きます
- あなたがケガで死亡した場合、ハッピーエイジング・アニーに掛けたお金に10%を上乗せした割増保険料が、あなたの遺族に支払われます
といった特典が付きます。
利息のつく元本確保型商品
「確定拠出年金傷害保険(ハッピーエイジング・アニー)」は預金同様に利息が付きます。
定期預金のない損保ジャパン日本興亜アセットのiDeCoプランにおいて、この商品は普通預金もしくは定期預金感覚で運用できるのが特徴です。
ただ、残念なことに、昨今の預金金利の低下の影響をもろに受けているため、2018年1月29日現在での保証利率は0.001%と、メガバンクの通常預金と同じ水準まで低下しています。
そのため、今後金利情勢が変わり、預金金利が上がるような状況にならない限り、本商品を利用して資産を増やすのは難しくなっています。
積極的に利益を狙うよりも、元本割れを防ぎたいときに選ぶ商品だとお考えください。
純粋に利息目的なら別のiDeCoプランで「定期預金」を
もしあなたが単純に、iDeCoで定期預金を利用したいならば、他のプランを選んだほうが最適です。
例えば、ゆうちょ銀行のiDeCoプランでは、2018年1月29日現在で最大0.040%の定期預金を提供しています。
ハッピーエイジング・アニーはどうしても、後述する保険目的で利用したいときに選ぶサービスですよね。
ケガが原因で死亡した場合に1.1倍の返戻金(へんれいきん)
上述の通り、あなたがケガで死亡した場合、ハッピーエイジング・アニーに掛けたお金を1.1倍した保険料が、あなたの遺族に支払われます。
保険期間中に被保険者が急激かつ偶然な外来の事故によってその身体に傷害を被り、その直接の結果として死亡した場合に支払われます
ハッピーエイジング・アニー(pdf)
ただし、以下のような条件は除外されます。
被保険者の故意または重大な過失、自殺行為、犯罪行為または闘争行為 被保険者の遺族の故意または重大な過失 被保険者の無資格運転、酒気帯び運転、麻薬等を使用しての運転 被保険者の脳疾患、疾病、または心神喪失 地震もしくは噴火またはこれらによる津波
ハッピーエイジング・アニー(pdf)
なかなか条件が限られると思いますが、例えば交通事故が原因で亡くなった場合に対象になりそうです。
元本変動型商品である15種類の投資信託
損保ジャパン日本興亜アセットのiDeCoでは、15種類の投資信託が元本変動型商品としてラインナップされています。
- ハッピーエイジング40
- ハッピーエイジング60
- SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2035
- SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2045
- SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2055
- SOMPO 日本株バリュー・プラスファンド
- 好循環社会促進 日本株ファンド
- SOMPO 外国株式アクティブバリューファンド
- フィデリティ・グローバル・ファンド
- 損保ジャパン日本債券ファンド
- DCダイワ物価連動国債ファンド
- 損保ジャパン外国債券ファンド(為替ヘッジなし)
- DIAM高格付インカム・オープン<DC年金>
- SOMPO Jリート ファンド
- 損保ジャパン・グローバルREITファンド(毎月分配型)
アクティブファンドから構成された、選択の難しい商品群
勘の良い方なら商品名だけで分かると思いますが、これらは全てアクティブファンドであり、選ぶのに注意したほうが良い商品です。

アクティブファンドの選択に注意すべき理由は、
- 投資信託の運用益から高額な手数料(信託報酬)が引かれた結果、市場の平均的な成績よりも劣る運用成績になる可能性がある
- たとえ、今成績がよかったとしても、将来も運用成績が良いとは限らない
の2点です。
見も蓋もない言い方をすると、アクティブファンドは儲からない可能性があるのが難点だ、という話です。
なるべく利益の見込める商品を選ぼう
iDeCoは節税効果を最大化するために、積極的に利益を狙える商品を選んだほうが、あとあと良い結果になる可能性は高いです。
ので、投資信託を中心に選ぶ際には、
- ハッピーエイジング40(バランスファンドだが、株式の比率が比較的高め)
- SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2055(ターゲットイヤーファンドだが、株式の比率が比較的高め)
- SOMPO 日本株バリュー・プラスファンド
- 好循環社会促進 日本株ファンド
- SOMPO 外国株式アクティブバリューファンド
- フィデリティ・グローバル・ファンド
など、高い利益を見込めそうな商品を1つ、もしくは組み合わせて運用するのが良いと筆者は考えます。
日本債券や外国債券の取り扱いもありますが、2018年1月現在の債券価格はいずれも高値で、当面は値下がりリスクのほうが正直大きいと思います。
特にあなたが20代や30代なら、債券よりも株式を中心に運用したほうが将来のためになると筆者は感じます。
まとめ
- 損保ジャパン日本興亜アセットのiDeCoは元本確保型の障害保険が1種類と、投資信託が15種類
- ハッピーエイジング・アニーは事故で死亡したときに掛けた保険料の1.1倍のお金が支払われる保険商品。利息もつくが、2018年1月現在では0.001%と極めて低い
- 投資信託は選択の難しいアクティブファンドをラインナップ。長期の運用であることを考えて、債券よりも株式(やリート)を中心に選ぼう
参考までに、個人的には「SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2055」がいいと思います。
この商品はターゲットイヤーファンドですが、現時点では比較的海外への投資比率も高く、一方でターゲットイヤーファンド特有の分散投資のおかげでリスクも抑えられている特徴があります。
将来に向かって債券比率が増えていくため、あなたの運用の知識を求めない点も良いのでは、と感じます。
ただ、他社のiDeCoプランにはもっと条件の良いターゲットイヤーファンドもあるため、「SOMPO ターゲットイヤー・ファンド2055」に唯一無二の強さはありません。
「同社の商品の中で選ぶなら」という条件付きですね。