ネットを見ていると子育て一人あたり3000万円とか色々な情報であふれています。
子供を大学まで行かせるとなると、早め早めにお金の用意はしておきたい。
そう思う人は多いでしょう。私もそうです。
子供の学費を用意する場合、まずは「学資保険」が一般的ですが、最近では「ジュニアNISA」という子供向けの非課税運用口座も出てきました。
この記事では、学資保険とジュニアNISA、どちらが良いか?とお悩みの方に、簡単な比較を紹介したものになります。
当たり前ですが、住んでいる場所や収入、教育に対する考えで答えは様々です。私自身も悩んだ点でしたが、選ぶべきポイントがありました。我が家はジュニアNISAを選びましたが、参考になれば幸いです。

比較の前に幼児教育と高校無償化のお話し
2020年から実施予定の教育費・授業料無償化
ジュニアNISAと学資保険の比較の前に、2019年10月から幼稚園・保育園の実質無料化等や、高校授業料の無償化もあり、教育費は少し余裕が出てきました。
政府は28日までに、2020年4月から全面実施する予定だった幼児教育・保育の無償化を、19年10月に前倒しする方針を固めた。
政府は、私立高校の授業料の一部無償化を2020年度から実施する方針を固めた。年収約250万円未満の住民税の非課税世帯は実質無料とし、そのほかの低所得世帯も負担軽減策を上乗せする。
中学校を私立にするかどうかで変わりますが、幼児保育、高校の教育費が下がるのは大きいですね。
特に幼稚園は負担が大きいです。公立の場合、年間で23万円、3年間で69万円です。無償化の実施で助かる家庭が多いと思います。
お金のかかる大学の費用をここから考えていこう
最もお金のかかる大学の費用をどうするか。この部分を学資保険とジュニアNISAで考えていければと思います。
表で比較!学資保険とジュニアNISAの特徴の違い
学資保険 | ジュニアNISA | |
---|---|---|
メリット | 必要な現金を確実に準備できる 両親に不幸があっても学費は大丈夫 | 早期相続(生前贈与)を有利にすすめる事が出来る 20歳まで非課税で運用が可能 現存する最強の非課税カード |
デメリット 注意点 | 途中で解約すると元本割れする | 18歳まで引き出すことができない 運用に失敗したら元本割れする |
学資保険とジュニアNISAでは考え方が全く変わります。
学資保険は貯蓄と保険を備えた金融商品ですが、ジュニアNISAは金融商品の中でもリスクが高い株式や投資信託を運用するものです。
そのため、私はジュニアNISAで教育費を準備するという考えには反対をしています。
自分の老後などであれば慎ましい生活でも大丈夫ですが、目的は子供の教育費ですよね。なので、ジュニアNISAと学資保険は比較対象では無く全く別物と考えましょう。
ただしジュニアNISA自体は、とてつもなく有利な制度ですので改めてメリットをご紹介しますね。あなたの家庭に金銭的な余裕があるなら、絶対に利用した方が良いです。
夫婦で子供の教育費について話し合うという事が一番大事と思います。意外と考えが違っていたりする事と、お金の話ですので時間を作って二人で調べるのが良いですよ。
学資保険のメリット・デメリット
確実に必要な現金が準備できる
学資保険は子供の将来の教育費(主に大学などの学費)を、子供が小さい頃から積み立てていくものです。
例えば、児童手当を全て貯めておき大学の学費に準備すれば約200万円になります。所得や子供の生まれた月によって変わりますが、目安にはなりますね。
0歳~3歳未満:月15,000円
3歳~小学校修了前:月10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生:月10,000円
出典:内閣府>児童手当Q&A
一般的な私立大学の場合、学費として年間約100万円、4年間で400万円の準備を考えている人が多いようです。私も同じくらいの金額を想像していました。ここで不足する200万円を学資保険で賄おうとするケースが多いようです。
画像はソニー生命より引用しています。
ソニー生命は返戻率の高さも含めて人気が高いですね。サイトも分かりやすく、学資保険を一から知る場合にも参考になります。
万が一、両親に不幸があった場合にも学費は準備が出来る
保険期間中に契約者(ご両親)に万一のことが起きた場合、以後の保険料のお払い込みが不要(保険料払込免除)となり、満期学資金のお支払いまでご契約は継続します。
この部分が、まさに保険ですね。
銀行の定期預金よりも利率が高く、無理のない金額を将来に備えて貯めていけるので安心です。
注意点:学資保険のデメリット
途中解約をすると払い込み金額より少なくなる可能性があります。契約後保険料払込期間(例えば10年以上)は継続して支払い続ける必要があります。
ご契約後、短期間で解約した場合には、解約返戻金等が払込保険料総額を下まわることがあります。
私が学資保険を選ばなかった理由
- 返戻率と資金拘束を考えると魅力が無い
- 保険は金融商品である
- 控除として利用できる枠が小さい
詳しい話は、私が書いている氷河期ブログの記事にて解説しています。

ジュニアNISAのメリット・デメリット
早期相続(生前贈与)を有利にすすめる事が出来る
ジュニアNISAは年80万円まで運用できる制度です。
運用管理者は両親だけでなく祖父母も可能です。つまり祖父母の資産を子供に生前贈与することもできます。
2018年現在、生前贈与は1年間で110万円まで無税で贈与できます。ジュニアNISAはその範囲に納まっており、かつ贈与された資産の運用で得た利益も非課税になる制度なのです。
20歳まで非課税で運用が可能
ジュニアNISAは最大で20年間の非課税運用できます。2018年現在、課税口座(一般口座・特定口座)では利益に対して20.315%の税金がかかりますが、この部分が非課税というのはかなりの優遇です。
詳細はサイト内にたくさん投資の事があるので、さらっと書きますが、長期的に分散された株式の長期リターンは年間6.7%程度になります。運用期間が長くなればなるほど、複利効果が働き、資産は雪だるま式に増えていきます。
現存する最強の非課税カード
ジュニアNISAで購入できるものは一般NISAで購入できるものは同じで、株式や投資信託、海外ETFなど自由に選択できます。
2023年までの制度になりますので、数年でまとまった金額を入れて長期で「バイアンドホールド」という戦略しか取れない事も有利な面です。バイアンドホールドは、古くからある戦略ですが、今でも最高の戦略です。
バイ・アンド・ホールド(Buy and Hold)とは、長期保有を行うことを前提とした投資手法のこと。株式投資におけるデイトレード(投資期間:1日)、スイングトレード(投資期間:数日程度)、ポジショントレード(投資期間:数週間程度)などに代表される短期売買の投資手法に対する対義語で、「買い持ち」ともいいます。
子供が将来、何かをしたいといった時の費用や、自立をした時に親からしてあげられる準備として使う制度のように思います。
注意点:ジュニアNISAのデメリット
ジュニアNISAで運用した資産は、自分のものではなく子供の資産です。長期間の非課税という優遇もあり、子供が18歳になるまで引き出す事はできません。
資金拘束力が強いので、学資保険同様、夫婦でしっかり話し合って決める事をおすすめします。
私の場合は、妻があっさりOKをくれました。
まとめ
- 学資保険とジュニアNISAはどちらも子供のための商品・制度だが、用途が異なっている
- 学資保険はあくまで子供の教育費を用意するもの。ジュニアNISAで子供の学費を用意しようとして、暴落に遭遇したら目も当てられない
- ジュニアNISAは資産運用をして子供へ将来渡すもの。非課税を活用した、生前贈与の1つの形とも言える
子育てをしながら、将来のお金の事も考える事は大変です。しかし、学資保険とジュニアNISAの違いを押さえて、それぞれの目的をしっかりと理解すれば悩む事は減ります。
本記事が少しでもお役に立てたなら幸いです。
私のジュニアNISAでの運用は別の記事でも書いております。もし良ければご参照ください。

記事を書いた人
今回、インストックネット管理人様のご厚意で記事を書かせて頂きました。書いた筆者ですが、氷河期ブログというメディアで日々情報を発信しております。

「就職氷河期世代」の管理人がお金や投資に関する事を書いています。もし良ければ、当ブログにも足を運んで頂けると幸いです。