証券会社を選ぶ際のポイントをいくつか紹介します。
選ぶときに、あなたがどんな取引をしたいのかイメージが固まっていると選びやすいと筆者は感じます。
ただ、あなたが初めての投資なら、口座開設後にどんな投資をするか決まっていないことが多いと思います。
また、投資を始めてから運用スタイルが変わって行くこともよくある話です。
そのような場合には、なんでもこなせる証券会社を選ぶのが良いです。
なんでもこなせる証券会社の代表例がSBI証券と楽天証券です。
この2社のいずれかに口座を持っていれば、投資と呼べる行為は一通りこなせます。
SBI証券も楽天証券も、他の証券会社に劣る点ももちろんあります。
例えば、ある条件下での手数料(株式委託手数料)はライブスター証券や松井証券に劣ります。
だから、あなたが投資を始めてサービス内容に不満を感じるなら、2つめの口座を持てばよいと筆者は考えます。
そのときには、あなたは投資経験者ですから、「証券会社 選び方」みたいな検索はしないはずです。
SBI証券と楽天証券は利用者も多いです。
「みんな選んでいるから」といった理由でも選びやすい証券会社です。
証券会社はだいたい一緒!
細かいところではいろいろ差異がありますが、大枠は一緒です。
- どこでも株が買えます
- 投資信託も買えます
- 個人向け国債などの債券も買えます
これが証券会社が提供する基本的なサービスです。
これから特定の一社を選ぶために、色々な細かいところを見て行くことになります。
では、いくつか見るべきポイントをご紹介します。
証券会社を選ぶべきポイント
インターネット取引ができるかどうか
このご時勢にネット取引できないなんて・・・と思うかもしれませんが、未だに窓口と電話のみで取引する証券会社もあります。
当然ながら、このような証券会社は選択肢から外れます。
だって仕事中に証券会社に行けませんよね?
2017年時点でネット対応できていない証券会社は、高齢者が利用することを暗黙の前提にしています。
このような証券会社には、私たちはなじみません。
なお、ネット取引に対応している証券会社の大半はAndroidとiPhone用の取引アプリを提供しています。
これらアプリは操作性の細かい差異はあっても、株を売買したり株価チャートを見たりと、できることは同じです。
このような取引アプリのある証券会社を選びます。
資産運用向きか短期売買向きか
筆者が見る限り、証券会社は力を入れる商品の違いによって以下の2グループに分けることができます。
- 株式・債券・投資信託に力を入れる会社(資産運用向き)
- 株式・先物・CFD(株価指数証拠金取引)に力を入れる会社(短期売買向き)
前者は資産運用向きです。
株を買ったり、投資信託に積み立てたりして、緩やかな資産形成に向いています。
一方、後者は短期売買を求めるデイトレーダー向きです。
先物やCFDは短期間で大きなお金を動かす取引で、資産運用からは少し外れます。
これまでインストックネットで紹介した証券会社では、岡三オンライン証券(岡三オンライン証券のおすすめポイント)が後者の傾向に強いように感じます。
一方、SBI証券(SBI証券のおすすめポイント)や楽天証券(楽天証券のおすすめポイント)は資産運用向きな印象を受けます。
手数料は安いか
手数料とは株式委託手数料とは?いつどんなタイミングで支払う?で紹介した株式委託手数料のことです。
この手数料は株を売買した際の株価に応じて発生します。
言うまでもなく、手数料は安い方がお得です。
例えば、10万円で100円と200円の手数料では、前者がお得に決まっています。
ただし、手数料は株式を長期保有したいときにはあまり効いてこないです。
1回買って数年間放置するなら100円でも150円でもそう大して変わりませんよね。
よって、あなたが株式を短期売買したいなら手数料を気にするべきです。
そうでなければ、あまり重要ではないです。
なお、手数料体系に特徴があるのが、
- ライブスター証券
- 松井証券(松井証券のおすすめポイント)
です。
ライブスター証券は株式・先物・CFDメインの証券会社なので、資産運用よりもトレードしたいユーザー向けの証券会社です。
松井証券もトレード向きでしたが、最近は投資信託にも参入したため、資産運用向きの証券会社になっています。
投資信託や債券の種類は多いか
投資信託はどこで買っても同じなのかでも紹介したように、投資信託の取り扱いは証券会社ごとに異なります。
当然、取り扱い種類が多いほうが、選択肢も多くなるため、運用に有利です
ただ、資産運用に適した投資信託はだいぶ限られます。
ゆえに重要なのは本数よりも運用に適した投資信託を扱っているかが重要です。
なお、取り扱っている投資信託の種類は、あなたが口座を持っていなくともチェックできます。
例えば、オススメの資産運用等で出てきた具体的な投資信託名を、証券会社のウェブサイトで検索してみれば、取り扱いの有無は簡単にチェックできます。
債券も取り扱い数が多いと運用に有利です。
まとめると
まとめると、あなたの運用方針が決まっているなら、それを元に証券会社を選べます。
つまり株式の短期売買をしたいなら、それに向いた証券会社を選べば良いです。
同様に、投資信託メインの運用がしたいなら、投資信託をたくさん扱っている証券会社を選びます。
さて、あなたはここまでをご覧になって証券会社を選べそうでしょうか?
難しいですよね。
そもそも、証券会社を利用してどのような運用をしていくかもわからないですよね。
資産運用に適した投資信託とか、とこで買えるんだよ!って感じですよね。
そこで、みんながよく選ぶ証券会社が、なぜ選ばれているのかも軽く紹介いたします。
なぜSBI証券と楽天証券が選ばれるのか
2017年現在、ネット証券でよく選ばれるのがSBI証券と楽天証券です。
口座の獲得件数ではSBI証券が1位、楽天証券が2位になっています。
この2社はよく特徴が似通っています。
- インターネット取引ができる(スマホ・タブレット・パソコンいずれもOK)
- 資産運用向きである(もちろん短期売買もできます)
- 手数料が安い(短期売買に特化した証券会社には及ばない場合もある)
- 投資信託や債券の取り扱いも豊富(総合証券には及ばない場合もある)
このように、特化した証券会社には劣る場面もあるものの、全体的になんでもこなせる証券会社なのです。
もちろん資産運用向きの投資信託も扱っています。
加えて、SBI証券と楽天証券はそれぞれが提携する銀行を持っています(住信SBIネット銀行と楽天銀行)。
この提携関係のおかげで、証券口座への入出金が簡単なのも魅力です。
楽天証券は楽天グループだけあって、同社のサービス利用者を優遇するポイント制を設けています。
なので、あなたが楽天ユーザーなら楽天証券を使えば良いし、そうでなければSBI証券を使えば良いです。
おそらく高い確率で満足できると思います。
2つめの証券口座を持っても良い
もしSBI証券や楽天証券のサービスに満足できなかったら。
その時には2つめの証券口座を持ってもよいと筆者は思います。
この時点で、あなたは既に経験者ですから、証券口座選びに悩むことはないはずです。
証券口座は複数保有できます。
証券口座には維持管理費がかかりませんので、ダメだと思ったら2つめの口座開設を検討すれば良いです。
複数の口座を保有するメリットとデメリットは証券口座を複数開設するメリットとデメリットにて紹介しています。
まとめ
- 証券口座を選ぶポイントは、あなたがどのように利用したいかで決まる
- 利用方法が特に決まっていないなら、なんでもできる証券会社を選ぶと良い
- 満足できない・もっとお得に運用したいと考えるなら、2つめの証券口座開設もOK
です。
ちなみに2017年2月現在で筆者のオススメは、
- SBI証券
- 楽天証券
- SMBC日興証券
かなーと考えています。
SBI証券と楽天証券は上記の記述どおりです。
SMBC日興証券は豊富な債券の取り扱いで筆者の心をくすぐります。
投資信託ではSBI証券や楽天証券に劣るため、株式 + 債券といった伝統的な運用ができるのが魅力です。
強力な提携銀行はありませんが、ATMカードがあるため入出金の心配は不要です。