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年利1パーセントを実現する資産運用例

投資や資産運用の記事で「年利x%で運用すると・・・」と軽々しく書かれることがあります。 しかしながら、その年利を実現する為の手段は書かれないことが多いため、「どうやって実現するんだよ!」とコメント欄でツッコミが入ることも多いですよね。

本記事では、

  1. 日本債券 + 日本株式(東証一部全体)
  2. 日本債券 + 海外債券(豪ドルMMF)
  3. 日本債券 + ソーシャルレンディング

の3つのケースを想定し、年利1%を実現するポートフォリオの組み合わせと、その時の資産価値(時価)がどの程度変動するかをご紹介します。

一般に海外の金融商品が絡むと、日本円への集中投資という点ではリスク分散になります。 一方で、為替の値動きが付随するために円換算での価値は値動き幅が大きくなる可能性があります。

もしあなたが日本円での資産価値にこだわるのであれば、個人向け国債と日本株式(日経225やTOPIXなどに連動するETF)を持つことをオススメします。

最近話題のソーシャルレンディングは、どの程度リスクがあるのかを計算できないものの、利回りはとても魅力的です。 資産の一部として持っても良いと筆者は考えます(全力投資はしない)。

公開:2016年08月01日 最終更新:2016年08月01日

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はじめに

投資や資産運用関連の記事では「年利xx%で運用すると・・・」と軽々しく書かれることがあります。 ですが、「じゃあどうすればその年利を実現できるんだよ!」というツッコミがコメントに書かれることも多いです。

というわけで考えてみたいのが、ある利回りをターゲットにリスクとリターンのバランスが取れた資産ポートフォリオを組む方法です。

今回は年利1%の実現をテーマにしてみます。

実は年利1%はそれほど難しいものでもありません。 例えば日経225の平均利回りは1.5%~2%前後であり、「日経平均株価を買いたい」を叶える株価指数を買う方法で触れた日経225に連動するETFなどを購入すれば簡単に実現できるからです。

ただ、単純に日経225ETFなどを保有するだけではリターンに対するリスク(時価総額の値動き)が大きくなりがちです。 そこで、もう少し利回りを下げることで、リスクの程度も下げた例を考えてみたいと思います。

年利1%を実現するポートフォリオ例

以下、10万円を投資することを例にご紹介します。 3例考えてみました。

  1. 日本債券 + 日本株式(東証一部全体)
  2. 日本債券 + 海外債券(豪ドルMMF)
  3. 日本債券 + ソーシャルレンディング

税金の話は出しませんが、NISA口座経由の保有でなければ約20%の税金が抜かれることになります。 利回り1%を目標に計算していますが、実際には利回り1.2%を目指すことで利回り1%という結果が得られます。

日本債券 + 日本株式(東証一部全体)

例えば日本債券と日本株式を例に考えます。 その場合に選択する商品は下記です。

後者のTOPIXとは東証株価指数のことで、東証一部上場の全株式から算出されます。 TOPIX連動型上場投資信託に投資を行うことで、間接的に東証一部上場企業全体に投資しているのと同じ効果が期待できます。

この2つの商品の現在の利回りは下記です。

表1. 商品利回り

個人向け国債 TOPIX連動ETF
0.05% 1.89%

※利回りは2016年8月1日現在。 TOPIX連動ETFの利回りはTOPIXの利回りを考慮し、ETF運用にまつわるコストは除外。

単純に利回りだけで計算をすれば、個人向け国債とTOPIX連動ETFを48対52の比率で保有すると利回りはおよそ1%になります。

計算を少し単純化するために、50対50の比率で保有すると考えます。 その場合の利回りは0.97%です。

利回りだけで考えれば半々の比率で保有すればいいのですが、購入金額ベースで考えると必ずしも半々にはなりません。 TOPIX連動ETFは1単元が10口13,420円、個人向け国債は1口1万円と、それぞれ購入単価が異なるためです。

金額ベースで考えると、TOPIX連動ETFは10口13,420円に対して、個人向け国債10口10万円です。 すなわち、113,420円で利回り1%のポートフォリオが実現できることになります。

この時の金額の比率は個人向け国債88%に対して、TOPIX連動ETFが12%です。

ちなみにTOPIX連動ETFの最近10年間では10口7,000円から18,000円までの触れ幅があります。 これを考慮すると113,420円で組んだポートフォリオは、時価で幅10,000円程度の値動きをする可能性があります(資産に対して約9%)。

個人向け国債については、元本保全性の良い商品ですので、値動きは考慮しなくても良いと思います。

日本債券 + 海外債券(豪ドルMMF)

次は海外債券を組み入れる例も考えてみます。 ただし、債券とはいえリスクが高い商品もあるので、ここでは外貨建てMMFで資産運用!外貨預金に似た低リスクが魅力!で紹介した外貨建てMMFを利用します。

外貨建てMMFのうち、1%以上の利回りを持つMMFは

  • 豪ドル
  • NZドル
  • 南アフリカランド
  • トルコリラ

です。 が、ランドとリラは通貨自体がハイリスクなので、ここでは豪ドル建てのMMFを利用してみます。

また、日本債券として、引き続き個人向け国債を採用します。

この両者の利回りは下表2の通りです。

表2. 商品利回り

個人向け国債 豪ドルMMF
0.05% 1.28%

※利回りは2016年8月1日現在。 豪ドルMMFの利回りはSBI証券で扱うニッコウ・マネー・マーケット・ファンドを利用。

単純に利回りだけで計算をすれば、個人向け国債と豪ドルMMFを22対78の比率で保有すると利回りはおよそ1%になります。

ここではやはり計算を単純化するため、個人向け国債と豪ドルMMFを20対80の比率で保有するとします。 この時の利回りは1.03%です。

豪ドルMMFは5,000円から購入できるため、必要金額の計算も簡単です。 単純に個人向け国債8万円と豪ドルMMF2万円分を購入するだけです。

1豪ドル80円で計算すると、250豪ドル相当のMMFを購入可能です。

MMF自体は価格はほとんど変動しませんが、外貨建てであるために為替相場によって円換算での価値は変動します。 現在1豪ドル78円ですが、最近10年間では1豪ドルでおよそ55円から105円の間で変動しています。

仮に1豪ドル80円で250豪ドルを購入したとして、1豪ドルが55円まで下落した時の円換算の価値は13,750円になります。 逆に105円まで円安が進んだ場合には、26,250円にまで値上がりします。

すなわち、最近10年間の変動幅を考慮すると、時価で幅12,500円程度の値動きを考慮する必要があります(資産に対して約13%)。

先ほどの日本株式の例よりも少しリスクが高くなってしまいました。 MMF自体は安全性が高いのですが、為替が動きやすいためです。

なお、MMFは現地通貨で分配再投資が行われるため、売却して取り崩すまでは分配金を受け取ることができません。 その代わり複利運用(複利は複利と単利でよりお金がたまるのはどっち?)されるため、運用期間が長期になるほど資産の増加率は高まってくるのが特徴です。

日本債券 + ソーシャルレンディング

先ほどはTOPIXよりも(表面上は)低利回りの商品を加えてみたため、逆に高利回りの商品をポートフォリオに加えることを考慮してみます。 話を単純化するために、日本円で運用されるソーシャルレンディングを利用してみましょう(ソーシャルレンディングは1万円でクラウドファンディング投資を始める方法を)。

ソーシャルレンディングで投資される商品は、いわゆるハイイールド債などに性格が近いものです。 時には事業に失敗し元本が割れる可能性もあります。

しかしながら、利回りの低い日本株式や日本債券、そして銀行預金に比べれば高い利回りは魅力的で、運用期間も数ヶ月から数年程度と短い物が多いです。 おそらく今後の金融商品選択の一角を占めてくるものと予想されます。

ここでは、日本クラウド証券の中小企業支援型ローンファンド第191号に投資したと考えてみます。 このファンドの目標利回りは6%で、この利回りを享受できるものと仮定します。

安定資産としては引き続き個人向け国債を利用します。

表3. 商品利回り

個人向け国債 ローンファンド
0.05% 6.00%

※利回りは2016年8月1日現在。 ソーシャルレンディングの利回りは投資ファンドごとに異なる

単純に利回りだけで計算をすれば、個人向け国債とローンファンドを84対16の比率で保有すると利回りはおよそ1%になります。

ここではやはり計算を単純化するため、個人向け国債とローンファンドを80対20の比率で保有するとします。 この時の利回りは1.24%です。

このローンファンドは最低投資額が1万円、投資単位も1万円なので個人向け国債と同じです。 すなわち、個人向け国債8万円に対し、ローンファンドを2万円保有すれば、利回りは1.24%を享受できます。

リスクは残念ながら計算できません。

ソーシャルレンディングは企業への貸付であり、投資信託のようなファンドとは少し性格が異なるからです。 筆者が言えることは、

  • どのくらい資産の触れ幅があるかは計算できない(リターンは計算できるがどの程度下押しされるかは計算できない)
  • 担保を取っているため全損の可能性は低い
  • 過去の運用実績では全額償還されていることが多い

です。

全額償還されたらノーリスクでハイリターンなんですけどね(もちろん元本は保証されない点はお忘れなく)。

まとめ

以上、3例でした。

1%のリターンを目指す場合、元本保証の商品は選択肢にありません。 資産の大部分を元本保全性の良い個人向け国債で運用したとしても、利回りを上げるためには何かリスク資産を選ぶことになります。

外貨建ての商品は少なからず為替の影響が効いてくるため、少々話がややこしくなります。 たとえ安全性が高いと謳われているMMFであっても、日本円ベースで見れば元本割れは簡単です。

もしあなたがより手軽に利回り1%を目指すのであれば、最初に述べた個人向け国債とTOPIX連動型上場投資信託の組み合わせをオススメします。 どちらも証券会社で購入できる手軽な商品です。

一方、最近の流行にのって日本債券 + ソーシャルレンディングという組み合わせも悪くないと筆者は考えます。 上述の通りにリスクは計算できないため、ぜひ余剰資金にてご利用ください。

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