マイナス金利と不動産の関係。REITへの投資を始めるなら今かも?

金利と不動産には密接な関係があります。 東証で売買できる不動産投資信託(REIT)もまた、金利の影響を受けます。

日銀が今後マイナス金利を長期にわたって継続し、さらに強化するならば、それはREITにとって追い風になります。 今投資を行えば、かなりのリターンが期待できるかもしれません。

一方で、REITは株式同様のリスク資産ですから、外的要因の影響も強く受けます。 金利面が追い風でも、世界的な景気低迷は向かい風になるはずです。

初めてのREITの投資ならば、NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信など、ETFを通じた投資もオススメです。 1口2万円未満と安価ですから、少額の資産運用でも気軽に購入できますね。

公開:2016年02月22日 最終更新:2016年07月04日

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はじめに

2016年1月末に発表された日銀のマイナス金利政策に伴い、東証に上場するREIT(不動産投資信託)の価格は軒並み急上昇しました。 その後は株式市場全体の影響を受けて値が動いているものの、筆者個人には上値が軽いように見えます。

仮に今後日銀がマイナス金利政策を強化していくとすれば、REITの価格は今後さらに上昇する可能性があります。 2016年2月の現在は、投資に適したタイミングなのかもしれません。

以下では、金利と不動産の関係を中心に、REITへの投資についてご紹介していきます。 REITについては、少額で不動産投資できるREITで資産運用!をご覧ください。

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金利と不動産の関係

そもそも市中の政策金利と不動産にはちょっとした関係があります。 最近のマイナス金利政策の影響で、住宅ローンやカードローンなど、身近でその恩恵を感じている方もいらっしゃると思います。

金利と住宅ローン

マイナス金利政策で注目されているのが住宅ローンです。 住宅ローン金利は、市中で取引される短期金利・長期金利を参考に決定されています。

短期金利とは償還が1年未満の債券の金利のことを示し、変動金利に影響を与えます。 現在は、無担保コール翌日物と呼ばれる、借り入れ期間の短い債券の金利のことを示します。

一方、長期金利とは償還が1年以上の債券の金利のことを示し、固定金利に影響を与えます。 一般に、日本国債10年の金利が長期金利として扱われています。

これらの金利が直接左右するわけではありませんが、一般にこれら金利と住宅ローン金利は比例の関係にあります。

すなわち、短期金利・長期金利が下がるほど住宅ローンの金利も下がるのです。

金利が下がるほど、私たちはお金を借りやすくなります。 お金を借りた際に支払う利息が少なくなるからです。

つまり、金利が低いほど借り手が有利な状況になるのです。

住宅ローンにもカードローンにも縁のない筆者には関係の無い話ですが笑

REITも低金利が有利!

金利が下がって有利になるのは、私たち個人だけではありません。 組織的に不動産を運用しているREITも同じです。

REITもまた、不動産の維持や取得をするために、金融機関からの資金調達を行います。 この時の借り入れ金利も市中で取引される短期金利・長期金利を参考に決定されますから、金利が低いほどファンド側に有利にお金を調達できます。

もし不動産の利回りが不変ならば、より低金利の環境は分配金の押し上げに繋がります。 利息の支払いというコストが不要になるからです。

金利が下がると不動産価格が上がる理由

上述の通り、低金利とは借り手側が有利です。 言い換えれば、現在のマイナス金利は債券へ投資を行う貸し手側にとって不利な状況です。

例えば、日本国債の長期金利がマイナスになってしまったように、金利がほとんど付かない低金利環境では、債券へ投資する魅力がありません。 元本が戻ってこないデフォルトリスクもありますから、金利がつかないのにリスクだけ背負うのでは、投資する価値に見合いません。

一方、株式や不動産は相対的に利回りが高く魅力的です。 ゆえに、債券よりも株式や不動産へ資金が流入するようになります。

あとは、株価はなぜ変動するの?で触れたように、買いたい人が集まることで価格は上昇します。

日本では、2012年に第2次安倍内閣が発足した際に、約1.2%程度あった長期金利は緩やかに減少し続け、2016年2月現在でマイナスに達しました。 これに連動するように、上場する個々のREIT価格から算出される東証REIT指数は、2012年から2015年まででおおよそ2倍になりました。

仮に、NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(証券コード:1343)など、東証REIT指数に連動する上場投資信託(ETF)を保有していれば、その資産価値は2倍になったはずです。

2015年8月以降は世界的な株安の影響を受けて、少し調整局面になっています。 このあたりの値動きは、金利だけでは説明できない、リスク資産ならではの特徴でしょうか。

金利が上がると不動産価格が下がる

ここまでは金利下落局面での話をご紹介しましたが、逆に金利が上昇する場面では逆にREITが売られるようになります。

2015年1月にピークをつけたアメリカのREIT価格は、その後緩やかに下落する傾向が続きました。 例えば、MSCI米国REIT インデックスでは、2015年1月に1,222ポイントをつけたあと、2015年8月21日に1,072ポイントまで下落しました。 その後、中国の株価急落を受けて、2015年9月には一時1,000ポイントを割っています。

この価格下落の原因の一つは、アメリカの政策金利の利上げだと考えられています。

政策金利が上がると債券の金利も上昇する為に、お金の貸し手側が有利になります。 すると、

  • REITの分配金利回りの低下
  • 相対的に安全資産である債券の魅力向上

といった理由から債券そのものが魅力的になりますので、不動産や株式市場での運用をやめる投資家も出てきます。 高い値段でも買おうとする投資家がいなくなるため、売り手は値を下げて売る必要が生じ、結果不動産価格は下がってきます。

アメリカが実際に利上げを行ったのは2015年12月のことですが、株価や不動産価格には、将来利上げを行うことが織り込まれることで、緩やかに価格に反映されていきました。 そのため、アメリカの中央銀行にあたるFOMC(連邦公開市場委員会)が利上げを発表した2015年12月16日前後では、REIT価格の変化はほとんど「無風」だったのが特徴的です。

FOMC発表時にREIT価格が変化しなかったのはなぜか

がまぐち

日銀がマイナス金利を発表した2016年1月末の相場では、国内REIT価格は軒並み急上昇しました。 一方、FOMCでの利上げ発表では、米国REIT価格はほとんど変化しませんでした。

これには、日銀がサプライズで相場を動かそうとしているのに対し、FOMCが事前に「利上げするぞ」と市場との対話を行っているという違いが挙げられます。

日銀の黒田総裁は「インフレ実現のために何だってやる」と述べてはいますが、いつ何をやるかまでは示されていません。 市場予想では国債買い入れ額の増額や、さらなるマイナス金利政策が挙げられていますが、これらは金融アナリストなどの予想です。

一方、最近でこそ怪しい状況になってきましたが、FOMCは2016年に2回の利上げを行うという方針が示されています。 これはFOMCの関係者の話や議事録などを通じて、市場に公表されています。

将来逃げることを前提に

2015年のアメリカと同じことは、将来の日本でも起こりえます。

2016年2月現在で日本はまだマイナス金利を含めた金融緩和を継続しており、その終了時期は明確にされていません。 そのため、当面はREIT価格は維持、もしくは上昇する可能性が高いと筆者は考えています。

一方、金融緩和政策の終了が見えてくれば、REIT価格は下落に転ずるはずです。 今買ったとしても、いずれはどこかのタイミングで逃げることを考えなければいけないと思います。

もちろん、教科書どおりに話が進むとは思えませんので、世界的な景気減速で価格が急落したり、資産バブル→バブル崩壊なんて事態になるかもしれないのが怖いところです。

天井掴みとか避けたいですよね。

まとめ

以上がREITと金利の関係です。

  • 低金利はREITに有利
  • マイナス金利でREIT価格は上昇?
  • 将来は金融引き締めを想定する必要有り

筆者は当面はREITを保有し続ける予定です。 大きく値が崩れることが無ければ、ナンピン買い(安値で買い入れて平均取得単価を下げること)でもして持ち続けると思います。

もし、下落リスクが怖いと思うのであれば、投資信託経由でREITを買う手段も考えられます。 投資信託ならでは口数という概念は、下落相場でのナンピン買いに強い効力を発揮するからです。

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