公開:2017年12月04日 最終更新:2017年12月04日

「つみたてNISA」と「現行NISA」どっちを使えばいい?

「つみたてNISA」の登場によって、NISA(少額投資非課税制度)は、

  • NISA(以下:現行NISA
  • ジュニアNISA
  • つみたてNISA

の3種類になってしまいました。

このうち「ジュニアNISA」は利用対象者が限られるため、一般には「現行NISAを選ぶかつみたてNISAを選ぶか」で悩むことが多くなるかと思います。

残念ながら、これには「絶対こうすべき」という最適解はないのですが、「こういう人はこちらを選んだほうがよい」といった指針を提示することは可能です。

そこで、あなたが現行NISAを使うべきか、つみたてNISAを使うべきか、を一緒に考えてみましょう。

なお、現行NISAと「つみたてNISA」は途中で切り替えることができます

「一度選んでしまったら、二度と変更できない」ものではありませんので、その点はご安心ください。

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現行NISAとつみたてNISAの制度の違い

あなたが「現行NISAを使うべきか、つみたてNISAを使うべきか」は、各NISAの特徴を元に考える必要があります。

そこで、改めて現行NISAとつみたてNISAの特徴を比較してみます。

つみたてNISAは投資信託だけ

  • 現行NISA:株式や投資信託、海外ETFなど多数(短期投資も長期投資も積立投資もOK)
  • つみたてNISA:投資信託のみ(しかも積立投資のみ)

現行NISAの汎用性に比べると、つみたてNISAは投資できる商品が限られており、しかもその運用方法まで制限されています

言うまでもなく、あなたが例えば配当金やETFの分配金に興味をお持ちなら、選ぶべきは現行NISAです。

株主優待投資に興味を持ったとしても、「つみたてNISA」では株式を購入できませんから、やはり現行NISAを使うことになります。

「投資信託の積み立て」で利用できる点で、「つみたてNISA」はどちらかと言えば、確定拠出年金(iDeCo)に近い特徴を持っていると言えます。

つみたてNISAは最長20年

  • 現行NISA:5年
  • つみたてNISA:20年

現行NISAで購入した株式や投資信託の非課税期間は5年間、一方つみたてNISAの非課税期間は20年間です。

現行NISAもつみたてNISAも保有期間上のルールは、最長年数に制約があるのみです。

最長期間を超えなければ、いずれのNISAも3年だろうが3ヶ月だろうが制限されません。

なお、つみたてNISAの非課税期間が20年と長い理由は、投資信託の積み立てを意識して設定されているためです。

関連記事:「つみたてNISA」はなぜ20年?資産形成に役立つ長期分散投資の魅力

つみたてNISAは毎月積み立て

  • 現行NISA:制限はありません
  • つみたてNISA:「ドル・コスト平均法」による毎月積立

つみたてNISAでは、いわゆる「ドル・コスト平均法」と呼ばれる手法を使って、毎月投資することになります。

家計の中から毎月xx円を捻出することになりますので、あなたの家計状況次第では、好きなときに好きな額を投資できる現行NISAのほうが良いと感じるかもしれません。

一方、あなたが「いつもお金を浪費してしまい、気がつけばお金がなくなっている」と感じているならば、家計を見直した上で、つみたてNISAを利用したほうが良い結果になるかもしれません。

なお、「どちらのタイプが資産を築けるか」と言えば、気まぐれに投資するよりも、毎月定額で投資し続けるほうが強いですよね。

毎月の積み立て額はいくらから?

毎月の積立額は証券会社や銀行などのサービスに依存しますので、100円~5,000円程度が最少額になります。

いわゆる名の知れたネット証券では、投資信託を100円から購入できるようにしている証券会社もたくさんあります。

一方、銀行、特に地方銀行は最少の投資額が1000円を超える見込みです。

現行NISAでの投信積立は止めたほうが良い

現行NISAで投信積立をやったとしても、非課税期間が5年間しか取れないため、積み立てで利益を狙うには少し短すぎます

関連記事:「つみたてNISA」はなぜ20年?資産形成に役立つ長期分散投資の魅力

すでに積み立てているのならまだしも、これから現行NISAで投信積立を始めるのは、金銭的なメリットも少なくなりやすいので、やめたほうが良いと筆者は考えます。

つみたてNISAの非課税額は年間40万円

  • 現行NISA:年120万円
  • つみたてNISA:年40万円

つみたてNISAの非課税枠は年間40万円で、20年間で計800万円になります

この最大800万円で得た利益に税金が発生しません。

より大儲けできるのは現行NISA

重要な点として、現行NISAもつみたてNISAも運用額の上限はありますが、その運用で得た利益に上限はありません。

どういうことか、というと、例えば現行NISAを120万円運用し、そこで1億円の利益を得たとしても、その1億円には税金がかからないのです。

NISAでの「非課税枠」とは、非課税が適用される運用額の上限であり、得た利益の税金が免除される金額ではありません

そのため、理論上はつみたてNISAよりも現行NISAのほうが、より大きな非課税のメリットを受けられる可能性があります

例えば、年間120万円を株価が10倍になるような銘柄に投資することができれば、1,000万円や2,000万円といった金額を丸ごと非課税で受け取ることができます。

個別株式を購入できる現行NISAにはそのような「夢」もある一方、「つみたてNISA」で投資できる投資信託には、そのような10倍や20倍を期待できる商品はありません。

「つみたてNISA」は良くも悪くも堅実なのです。

現行NISAとつみたてNISAのどちらを使うか

現行NISAに向いている人

  • 高配当株式(や株主優待銘柄)に投資したい
  • ETFや投資信託を利用して、分配金を非課税で受け取りたい
  • 株式の値上がりを利用して、大きな売却益を非課税にしたい

言ってしまえば、現行NISAに向いている人は、「投資信託を利用した積み立てに興味が無い人全員」です。

例えば、あなたが既に50代や60代だったとすれば、「老後に配当金を受け取って年金生活の足しにする」ことに興味をお持ちかと思います。

もしそうなら、配当金を非課税で受け取れる現行NISAのほうが最適ですよね。つみたてNISAでは配当金銘柄に投資できないのですから。

また、あなたがデイトレ(株式の短期取引)に興味があるなら、やはり現行NISA向きかもしれません。

現行NISAで銘柄を買うことによって、売買で得た利益を非課税にできるからです。

つみたてNISAに向いている人

  • 老後に向けた資産を形成したい

つみたてNISAに向いているのは、やはり「投資信託を利用して老後に向けた資産形成に取り組みたい人」です。

投資信託を20年間積み立てる有用性については、以下の記事で紹介しています。

関連記事:「つみたてNISA」はなぜ20年?資産形成に役立つ長期分散投資の魅力

おそらくあなたも、

  • 昼間働いている会社員である
  • 会社員なので、日中デイトレして利益を得るのが難しい
  • しかし、株や投資信託を通じて資産を形成したい
  • 老後のお金に不安を抱えている

といった要望や不安をお持ちでしょうから、そんなあなたの悩みを解決できるのは「つみたてNISA」なのです。

ただ、「つみたてNISA」を選ぶことで、配当金を非課税で受け取れるなどのメリットは捨てることになります。

そのため、今受け取れる金額を少なくする代わりに、将来受け取れる金額を大きくしたい人向きであるとも言えます。

  • 1年に1回か2回受け取れる配当金を非課税で受け取りたいですか?
  • それとも、20年後に大きな利益を非課税で受け取りたいですか?

つみたてNISAでは何円くらい非課税になるの?

参考までに、【つみたてNISA】年平均利回り8%で資産運用したら20年後いくらになる?では240万円の投資に対して、平均625万円 (+385万円)の評価額になると計算で得られました。

本来であれば、385万円の20.315%(2017年現在)に税金が発生しますので、約78万円が控除され、307万円があなたの利益として残ります。

一方、「つみたてNISA」を利用していると、385万円がまるまる非課税となります。

実際、「つみたてNISA」で何円くらい非課税のメリットを受けられるかは、

  • いくら投資したのか
  • どんな商品に投資したのか

で大きく変わります。

とはいえ、過去の実績に基づく計算では、ざっくりと数十万円程度の税金が免除される計算になります。

まとめ

  • あなたが現行NISAかつみたてNISAかで迷ったら、どんな商品に投資したいかを考えること
  • つみたてNISAは投資信託の積み立てにしか利用できないため、高配当銘柄や株主優待銘柄を買いたい場合には、現行NISAを選ぶ
  • つみたてNISAは毎月定額で資産を形成したいときに。計算上は数十万円程度の税金の免除を期待できる

なお、最終的には好みで選ぶのも良いと思います。

筆者は投資信託の運用が好きですし、すでに毎月定額での積み立ても行っているため、その延長で「つみたてNISA」に乗り換えることにしました。

投資信託の積み立て自体は「つみたてNISA」を利用せずとも実現できますから、配当金や株主優待のために現行NISAを使い続けるのも良いと思います。

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