投資してみたいのに平日はいつも忙しく株を買う暇がないってことありますよね。
「他の会社員はいつ株取引してんの!?」って。
実は土日祝日は、リアルタイムで株を買うことはできませんが、株式の購入予約はできます。日曜日に予約した注文は月曜日の朝に執行され、条件が成立すれば、株を購入できるのです。
平日忙しいから、資産運用する暇なんかない、と諦めるのは早いです!
なお、参考として、以下では土日にできる投資と、土日はできないが平日夜や祝日なら取引できる投資も軽く紹介します。
土日祝日に株式購入はできる?
購入はできないが、月曜日(翌営業日)の取引予約はできる
土日祝日はリアルタイムでの株式の購入が出来ませんが、売買予約を行って、月曜日(翌営業日)の取引の申し込みができます。土日祝日に申し込んだ予約は翌営業日(月曜日)に注文執行されますので、あなたが仕事している時間に、自動で株を買うことができるのです。
取引成立を通知する「約定通知メール」を利用すると平日も安心
証券会社が提供する、株式の約定(やくじょう)通知メール送信機能を利用すると便利かもしれません。
約定通知メールは、株取引成立時に配信される自動通知メールで、取引が成立すると、あなたが登録したメールアドレスに通知メールが届きます。
- メールが届く・・・取引が成立(約定)した
- メールが届かない・・・取引が成立(約定)しなかった
個人的には、注文出したらあとはほったらかしておいて、約定通知メールが届くのを待っていることが多いです。仕事中にこまめに株取引アプリをチェックをしなくても済みます。
もちろん、不要ならオフにしておくことも出来ます。
そもそも、株式市場はいつ開いているのか?
東証の取引時間は平日9時~15時
株式市場の取引時間は、
- 前場(まえば):平日の午前9時~午前11時30分
- 後場(ごば):平日の午後12時30~午後15時
です。いずれも平日の日中が取引時間ですから、昼間働いているサラリーマンは市場が閉まっている時間外に注文を出すことになります(時間外注文)。
SBI証券や松井証券の市場外取引(PTS)なら、平日夜間もやってる!
出典:SBI証券
東証とは異なる株の取引市場にPTS(私設取引システム:Proprietary Trading System)があります。

PTSはいくつか種類がありますが、例えばSBI証券利用者が接続できるPTSは、デイセッションとナイトセッションの2つがあり、平日夜間も株取引に対応しています。
- デイセッション:平日の午前8時20分~午前16時
- ナイトセッション:平日の午後17時~午後23時59分
2018年7月現在でSBI証券と松井証券がナイトセッションを提供しており、いずれかの証券会社に口座を開設すると、平日夜間も株取引できます。
SBI証券ユーザーの筆者は、仕事から帰ったあとに夜ご飯を食べながら取引していたこともあります。最近は投資信託のほうが楽なので、夜間取引はやめてしまいましたが。
東証もPTSも土日祝日は取引していない!
残念ながら、東証もPTSも土日祝日の株取引は行っていません(当然、株価も変動しません)。そのため、あなたが土日祝日に「リアルタイムに」取引できる投資を探しているならば、株式ではなく別の投資を選ぶことになります。
ただ、ちょっと待ってください。
リアルタイム取引でなければ、株式の注文は土日祝日でも出すことが可能です。なので、例えば、
- 日曜日に株を購入・売却する注文を出して
- 月曜日の寄付(よりつき:株の取引が始まること)とともに注文執行
といった取引は可能なのです。
土日祝日に株の購入予約時に注意すること
- 注文予約前に入金は済ませておこう
- 注文予約しても、取引が成立するとは限らない
注文予約を行う前に、証券口座への入金は済ませる
株式売買では、現在証券口座に入っている金額の範囲内で株の購入注文ができます。例えば、証券口座内のお金が10万円なら、その時点で購入できる株式は10万円以内で買えるものまでです(前受け制と言います)。


この仕組み、入金タイミングは月曜朝ではなく、日曜日の注文予約を行う時点ですでに証券口座に入金済みでなければいけないことを示します。
ところで、休日の入金の利便性は証券会社ごとに異なります。日曜日はサービスを停止していて、入出金できない証券会社もあるからです。
以下は主要ネット5証券における、提携銀行、ATMカード、即時入出金サービスの対応状況です。各証券会社とも即時入金サービスに対応しているため、日曜日の即時入金は可能です(提携銀行のインターネットバンキング機能も契約しておく必要あり)。
商品名 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | カブドットコム証券 | 松井証券 |
---|---|---|---|---|---|
提携銀行経由 | ○ 住信SBIネット銀行 | ○ 楽天銀行 | × | × | × |
カードを用いたATM入出金 | ○ セブン銀行 (2:00~23:55) ゆうちょ銀行 (9:00~17:00) ※要ATMカード またはSBIカード (クレジットカード) | × | × | × | × |
即時入金サービス | ○ ゆうちょ銀行など12行と提携 | ○ ゆうちょ銀行など12行と提携 | ○ ゆうちょ銀行など6行と提携 | ○ 三菱東京UFJ銀行など2行と提携 | ○ ゆうちょ銀行など13行と提携 |
※2018年7月5日現在
ちなみに、購入予約時点で売買に必要な代金(株式の買付代金 + 購入手数料)は仮払いされますので、次の売買予約は「入金額 – 仮払い額」の範囲で行えます。


取引不成立時には全額戻されますので安心なさってください。
注文予約 = 約定(取引成立)ではない
注文予約は「月曜日に注文を出しますよ」という予約であり、約定(取引成立)を約束するものではないです。特に、指定した株価で買う「指値(さしね)」注文は、注文執行後に指定した株価以下にならなければ、注文が成立せず、失効します。
- 金曜終値が500円だったとして
- それを参考に500円で指値買い注文を入れても
- 月曜日の株価が510円なら買えない
もし、どうしても買いたい銘柄がある場合には成行(なりゆき)注文を利用してください。
土日祝日明けの市場は、価格が大きく開く可能性がある
取引の行われていない土日祝日は、株価は変動しませんので、土日祝日にチェックできる株価は、前営業日の15時時点(終値:おわりね)の価格です。
例えば金曜日の場合、ヨーロッパや米国市場は日本の市場が閉まった後にも取引が行われています。そのため、海外発のニュースなどが原因で、月曜日の取引は大きく値が開いて始まる可能性がある点にご注意ください。
余談:リアルタイムでなければ、土日祝日でも投資できる
ここからは余談です。
株式投資に限らず、
- 投資信託
- ロボアド
- 個人向け国債
といった金融商品は、土日祝日に注文を出せます。この3つはいずれもリアルタイム性は必要としませんので、休日の時間を使って、のんびり資産形成を考えるなら最適です。
また、
- つみたてNISA
- iDeCo
この2つは積立金の引き落としから、積立実行までをすべて自動化できますので、数ヶ月に一回程度、休日にメンテナンスを行うことを除けば、ほぼ手間をかけずに投資できます。
https://www.instock-ex.net/archives/474
土日祝日に「リアルタイムで」取引できる投資はある?
ビットコインは土日祝日含め24時間取引可能
あります。
仮想通貨(ビットコインおよびアルトコイン)です。
https://www.instock-ex.net/archives/223
仮想通貨は土日祝日含め、24時間取引が行われています。ビットフライヤーやコインチェック、Zaifなどの仮想通貨取引所に口座開設することで、24時間取引に参加できます。
FXと先物・株価指数証拠金取引(CFD)なら、祝日は取引できる
- FX
- 先物取引
- 株価指数証拠金取引(CFD)
この3つの取引は、土日は利用できませんが、平日と祝日は(ほぼ)24時間取引可能です。いずれも証拠金取引ですので、初心者が手を出すにはちょっとハードルが高い取引ばかりです。
個人的にはあまりオススメはできません(少なくとも、資産形成や資産運用といった類とは異なる投資です)。
まとめ
- 株の取引時間は平日の9~15時。時間外取引であるPTSは、平日夜間まで取引を提供している
- 東証もPTSも取引を行っていない、土日祝日に出す株式購入の注文は予約であり、その時点ではまだ約定(取引成立)ではない
- 土日祝日の予約注文が約定するのは月曜日(翌営業日)。約定通知メールを利用すると約定結果の小まめなチェックが不要
ちなみに、平日夜間のPTSを利用するためには、そのサービスを提供する証券会社への口座開設が必要です。2018年7月現在で、SBI証券と松井証券がサービスを提供しており、楽天証券がサービス提供予定です。
PTSは土日祝日には対応しませんが、平日の夜の楽しみとしては利用できますので、関心があれば、対応する証券会社に口座を開いてみてはいかがでしょうか。


