既に投資経験者なら1度は注目したであろうMVNOと格安スマホ。
ここでは、格安スマホを利用した株取引についてご紹介します。
月単位での維持費が安い為、株式やFXでの売買益で利益を稼げば維持費を賄うことは可能です。
2台目スマホや、誰にもばれないように株取引専用端末を用意したい方などにオススメです。
はじめに
株式や為替取引など、金融商品の多くはスマートフォンやタブレット端末を通じて取引が可能になっています。
しかし、取引を誰にも知られたくないなどの理由から、お使いのスマートフォンやタブレット端末では株式投資ができない方もいらっしゃるかもしれません。
もしくは、今はガラケーを使っているけど、株取引専用の端末を持ちたいなど、そういった願望ありませんか?
もしそうなら、最近入手可能な格安スマホを2台目の携帯端末として所有するのがオススメです。
「格安スマホとかSIMフリーとか聞くけど、どういうものかはわからない」というあなた、是非最後までお付き合いください。
そもそも格安スマホとはなんぞや
格安スマホとは、従来の大手通信会社の半額かそれより安価な利用料金で使うことのできるスマートフォンです。
SIMフリー化の流れで、急速に普及が進んでいます。
株式投資を行っていれば、格安スマホと聞いて「あの銘柄か」と思い出される方も多くいらっしゃると思います。
2014年に市場の注目銘柄になったIIJ(インターネットイニシアティブ)や日本通信が、格安スマホサービスを提供する事業者です。
仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれます。
MVNOは、事業者独自の電話基地局を持たない代わりに、ドコモなどの既に整備された基地局を利用して通信を行います。
通信可能なサービスエリアは、MVMOが依存する大手キャリアの通信エリアと同じです。
格安スマホが安価な理由に、MVNOが独自の割安プランを提供している点があります。
大手事業者が提供していないような契約ができる為、割安になっているのです。
SIMフリーってなんぞや
スマホの機種変更などで、端末の中にある黄金色の小さなカードを見たことあると思います。
これをSIMカードと呼びます。
これまで国内で入手できる端末は、通信端末とSIMカードが同一のキャリアでのみ利用できるようにロックされていました。
SIMロックと言い、端末を日本国内の特定の業者を通じて使う前提で販売されていたためです。
国産機の大半は2015年現在でもSIMロックされています。
一方、世界中で販売されるiPhoneやZenfoneなど、海外メーカーが販売する端末は、SIMロックが解除されています。
これがSIMフリーで、どの通信業者でも端末を利用できるようにしたためです。
記事執筆時点で最新のiPhone 6sもSIMフリー端末ですから、株取引用の2台目端末に保有するのも良いと思います。
実際格安スマホってどのくらいの維持費なの?
ここでは、©NIFTYが提供するNifMoを例にご紹介します。
NifMoでは、NTTドコモが提供するクロッシィ(LTE採用の3.9G)とFOMA回線を利用して通信を行います。
一般に格安スマホでは、1ヶ月のデータ通信量に何段階かのグレードがあり、利用者の判断でそれを選ぶことになります。
例えば、最も通信料の上限が低い3GBでは、月額わずか900円です。これに音声通話機能をつける場合には、+700円の費用負担となります。
ただ、株取引専用端末に音声機能など不要(※)ですから、データ通信機能だけで十分です。
※ネット証券を利用する場合
つまり、毎月900円(※)で株取引専用端末を用意できるのです。月々のスマホ代からすると安いでしょ?
※初期費用やスマホ端末代は除きます。
1ヶ月の株式の売買益や、投資信託の分配金でなんとかカバーできそうですよね。
少なくとも、10万円の運用資金で、FXで900円稼ぎ出すのは容易です。
格安スマホで株取引できるの?
株取引もFXももちろん可能です。
前述のように、音声機能を外したデータ通信端末とした場合、インターネットとアプリの利用が主な用途となります。
すなわち、
- モバイル取引ツールを用いた株式/為替取引
- アプリを利用した株式/為替取引
- みん株や日経新聞など各種情報サイトの閲覧
- メールマガジンの受信(ウェブメール使用)
などが可能です。
大手キャリアの提供するスマートフォンとなんら違いはありません。
このほか、
- スカイプ/twitterなどの各種SNSアプリの利用
- 動画などの閲覧
- 各種ゲームなどのプレイ
など、普通のスマホと同じことが可能です。
スカイプでの通話は可能ですから、音声通話機能の代用になりますね。
※LINEも使えますが、使うためには一工夫が必要です。
データ通信量には注意が必要
MVNOの多くは、毎月のデータ通信量に上限があります。
契約通信量を上回ると、翌日から通信速度が大幅に制限され、デイトレはおろか株取引画面すら表示しないという状況になります。
基本的に動画の視聴などは避けたほうが良いです。
格安スマホでのデメリット
利用時のデメリットとして、
- 海外メーカー製のスマホ端末が多い
- キャリアメールが使えない
という点が挙げられます。
前者は、例えばAppleのiPhoneやAsusのZenfoneなどが挙げられます。
海外メーカーの端末は、日本のみで展開されているサービス(おサイフケータイ等)を利用できないケースがあります。
後者は、@docomo.ne.jpのようなメールアドレスが利用できないことです。
ただし、gmailやブラウザ経由で利用する無料ウェブメールサービスで代用可能です。
株取引専用端末と割り切れば、特に気にならないかと思います。
まとめ
格安スマホにはデメリットもあるものの、株取引用の端末として利用可能な機能を持っています。
もし、今お使いのスマートフォンやガラケーでは株取引が出来ない場合、2台目の端末として導入してみてはいかがでしょうか。
なお、2015年5月以降は、全キャリアでSIMロック解除が義務付けられます。
今後発売される国内メーカーの携帯端末を、MVNOのサービスを利用して、安価に使っていくということも普遍的になっていくと予想されます。
株式投資の投資先という視点でも、MVNOは引き続き話題の銘柄になるかと思います。